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標高約850m、未来を見据えた畑 ── 天狗沢ヴィンヤードという挑戦

2026.03.31
コラム

1. 天狗沢ヴィンヤード 誕生の背景

天狗沢ヴィンヤードは、山梨県甲州市塩山上小田原地区に位置する自社管理畑です。2017年に開園し、2019年に『天狗沢ヴィンヤード』と正式に命名しました。
シャトー・メルシャンが山梨県内に有する自社管理畑の中で、最も標高の高い畑です。

この畑の大きな特徴は、近年の気候変動、特に温暖化の進行を見据え、より冷涼な環境で高品質なブドウ栽培を行うことを目的として開墾した点にあります。
『天狗沢』という名称は、畑の近くを流れる沢の名前に由来しており、この土地の地形や自然環境との結びつきを象徴しています。


2. 天狗沢ヴィンヤードのテロワール

天狗沢ヴィンヤードは、標高約800〜850mに位置し、南向きの緩やかな斜面に広がっています。
日照量に恵まれながらも、昼夜の寒暖差が大きいことが特徴です。この寒暖差はブドウの成熟をゆっくりと進め、果実に凝縮感と香りの複雑さをもたらす重要な要素となっています。

土壌は花崗岩質の砂壌土を主体としており、水はけが非常に良好です。そのため、ブドウ樹は過度な水分を吸収せず、果粒が引き締まり、健全で風味の集中した果実が育ちやすい環境が整っています。
一方で、水はけの良さゆえに若木の生育には時間を要しましたが、その分、長期的にみて高品質なワイン用ブドウの生産につながると期待しています。


3. 注目すべき品種

天狗沢ヴィンヤードでは、シラーを中心に、テンプラニーリョ、アルバリーニョ、ピノ・ノワール、ピノ・グリといった多様な品種を栽培しています。
これらはいずれも冷涼な気候との親和性が高く、国際的に広く栽培されている品種です。

特にシラーは、この畑を象徴する主要品種として位置づけられており、天狗沢のテロワールを表現する存在となっています。
畑全体で垣根式栽培を採用し、樹勢や収量を細かくコントロールすることで、果実の品質を重視した栽培が行われています。


4. 栽培の歩み

天狗沢ヴィンヤードでは、2018年頃から植樹が進められましたが、標高の高さと土壌条件の影響により、若木の生育は比較的ゆっくりとしたものとなりました。
本格的な収穫が始まったのは2023年以降であり、現在もなお成長過程にある『若いヴィンヤード』と位置づけられています。

しかし、その若さにもかかわらず、収穫されたブドウは高い凝縮感と明瞭な酸を備えており、畑のポテンシャルの高さを早くから示しています。
冬季の剪定や土壌管理など、基本に忠実で丁寧な栽培作業が、この品質を支えています。


5. 天狗沢ヴィンヤードがもたらすワインの個性

天狗沢ヴィンヤード産ブドウから造られるワインは、冷涼な環境由来の引き締まった酸に加え、スパイス感や果実の凝縮感を併せ持つスタイルが特徴です。
特にシラーは、黒系果実や白コショウを思わせる香り、なめらかなタンニン、そして透明感のある味わいが表現されています。

この畑は、シャトー・メルシャンがワイン造りのフィロソフィーとして掲げる『フィネスとエレガンス~調和のとれた上品な味わい~』を体現する重要な畑です。
今後、樹齢を重ねることで、さらに土地の個性が明確に表れたワインが生まれることが期待されます。


6. 将来への展望 〜自然との共生という次のステージへ〜

天狗沢ヴィンヤードは、シャトー・メルシャンの畑の中でも、新たな挑戦に取り組んでいる畑の一つです。
栽培や品質の面だけでなく、自然との向き合い方という点でも、新たなステージへと歩みを進めています。

2026年3月、天狗沢ヴィンヤードは環境省の『自然共生サイト』として認定を受けました。
これは、2023年10月に認定された椀子ヴィンヤード(長野県)、2025年2月に認定された城の平ヴィンヤード(山梨県)に続く、シャトー・メルシャンとして3事例目となります。

自然共生サイトとは、「民間等の取り組みによって生物多様性の保全が図られている区域」として環境省の認定を受けた区域の名称です。
環境省は、2022年12月に開催された生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で世界目標として採択された『30by30』の目標達成に向け、民間や自治体などが所有している生物多様性の高い地域を自然共生サイトとして認定するための制度を2023年度より運用しています。

30by30とは、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として保全しようとする、国際的な生物多様性目標です。日本では、国立公園のような保護地域だけでなく、企業や地域が主体となって生物多様性の保全に取り組んでいる場所も、その達成に向けた重要な存在として位置づけられています。

天狗沢ヴィンヤードもまた、ブドウ栽培を通じて土地を守り、自然と共生しながら畑を育ててきました。
日々の栽培管理や土地への継続的な配慮、その積み重ねが評価され、今回の認定へとつながったと考えています。

高標高という立地を生かし、ワインの品質と自然環境の双方に真摯に向き合うこと。
天狗沢ヴィンヤードは、単なる新興畑ではなく、日本ワインの未来、そして自然と共生する農業のあり方を語る上で、欠かせないテロワールの一つとなっていくでしょう。


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写真|
金井良介
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